公的な専門家サービスをうまく利用する

確定申告の準備

先日のWordPressが更新できなくなった事件の顛末記の最後に書いたように、地元豊中市の商工会議所には、会員向けの専門家サービスがあります。経営相談はもちろん、税務相談、IT関係の相談などそれぞれの分野に精通した専門家が原則無料で相談に乗ってくださいます。

他の公的機関でも調べてみれば、色々な無料専門家サービスがあります。確定申告には税理士、各種登記には司法書士など、専門家にお金を払っておまかせするのもひとつの方法ですが、このような無料サービスを利用して自分で処理をすると色々な流れが見えてきて経営に役立つことも少なくありません。以下、私が過去に実際に利用したことのあるサービスを紹介します。

目次

法務局の登記相談など役所の窓口

法人を設立するときには、

  1. 会社の住所や印鑑など基本的準備
  2. 定款の作成・認証(公証人役場)
  3. 資本金振込(銀行)
  4. 登記書類作成・登記(法務局)
  5. 各種届(税務署、年金事務所、市役所、府(県)税事務所、労働基準監督署)

など、段階によって、あちこちのお役所で手続きをしなければなりません。

また、単に個人事業主として開業するにしても、税務署への開業届に始まり、最低でも税務署とは毎年1回確定申告の時にお付き合いしなければなりません。

この窓口での相談は、第一段階として利用すべきサービスです。担当者にもよるのですが、思っていた以上に親切に色々教えてくれます。相談する前にwebなどである程度調べて自分なりに質問をまとめておくとスムーズです。

私の場合、以前の有限会社の設立時、そして廃業時に、法務局の登記相談(要予約)にとてもお世話になりました。これは会社の設立廃業の間に一度ずつしか経験しないので、この相談窓口がなければ、最新情報がわからず困ったことでしょう。この登記相談は商業登記だけでなく、不動産登記の時にも利用できますから、個人でも便利に使えます。必要な書類と記入方法を教えてくれます。ただし、内容の不備については受け付けてからの精査になるようです。疑問点は窓口でしっかり解決してから提出するのが良いようです。

詳しくは、webで地元の法務局の登記相談を検索してください。

商工会議所のサポート窓口

これは、各商工会議所、商工会によって異なると思います。私の地元、豊中商工会議所の例でお話しします。

実は商工会議所と聞くとえらい会社の社長さんたちが会員で、こんな個人店の創業したてのペーペーには敷居が高いところだと思いこみ、前職の前半は全く近づきませんでした。

ところがどっこい!豊中商工会議所は小さな店の店主にもフリーランスにもとても優しい会議所だったのです。

ホームページにあるように様々な専門家サポートがあります。私は税務相談にとてもお世話になりました。ちょっとわからない処理があった年には申告相談を受け、更に、前職の廃業時には、会計処理の仕方だけでなく、廃業手続きの順番まで懇切丁寧に教えていただいて、とても助かりました。

また、店で使っていたパソコンがウィルスに感染した時は、ITコンシェルジュの専門家が私のSOSに救急車よろしくかけつけてくださり、パソコンを無事に救い出してくださいました。

興味深い実践的セミナーの開催も数多く、参加していると担当者とも顔見知りになり、そのご縁でより深い相談にものっていただけるようになり、どれだけ安心だったことか。今の仕事を創業する際、「こんな仕事で成り立つと思うか」という相談に真剣に向き合っていただいたことも、私の再スタートの背中を押してくれました。

各商工会議所には、それぞれ専門家サポートの窓口があります。地元の商工会議所、商工会をうまく利用してください。

大阪府下の市町村の場合、大阪産業創造館(サンソウカン)のあきない・えーどもあります。

迷ったら、一度相談してみてください。

税務署の記帳指導

今回税務署で、開業届を出すと、窓口で「記帳指導」について案内されました。

開業初年度に無料で受けられるサービスらしく

  1. 集団でうける記帳説明会 を受けた後
  2. 個別での「記帳指導」5回 が受けられます。

私の場合、定員の都合で開業初年度に受けられず、2年目にずれ込みました。

それでも、細かい仕訳や決算処理について個別に学べたのはとても有益でした。何しろ税制はそのときによって変更もありますし、その変更が自分にも当てはまる物かどうか判然としない場合も多いので。

記帳は苦手という方も多いかもしれませんが、帳簿が読めないと資金の流れもわからなくなります。経営する上では知っておいて損はありません。

何しろ税理士さんが無料で複数回、自分のところの経理を見てくださるのですから。領収書の整理や入力を次回の面談までにやっておかないといけない、というのも期日が切られていて結果的に良かったです。おかげさまで、確定申告開始早々に申告書類を提出することができました。

近畿の場合、近畿税理士会の「無料記帳申告指導」というものもあるようです。

先述の商工会議所でも、申告時期には相談会を開催していますので、2年目以降は年1回ならこれを利用するのも良いでしょう。

国の機関のサポート

他にも、小さな個店でも利用できるサポートサービスが多々あります。

中小企業庁委託事業の「ミラサポ」

中小企業庁の各種サポート

この記事が、小さな個人事業主の皆様のお役に立てれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

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